武道

久しぶりに更新することになりました。

先日、我が武道の師匠である川内宗師のお話を聞かせていただく機会がありました。私自身改めて帯をしめなおす想いに至りましたのでここに紹介させていただこうと思います。

9年前、26歳の時「まち道場」こと実践会館の岡山県支部を開設した当時私は神戸から岡山に帰ってきたばかりでした。関西では、大阪の「空翔会」という格闘技同好会をはじめとして、いろいろな道場に出稽古に通わせていただいていました。その頃は空手の技の研鑽が主な目的で〈試合・大会〉で優勝し実践会館の名を全国に知らしめることと、何よりも自己満足な達成感を得ることが目標だったように思います。そのために、帰ってきた当初は、強い練習相手を求めて、岡山から福山の道場に通っていました。そんな自分がはたして「人に空手道の何を伝えればいいのだろうか…」また、その時点での「自分の目標が達成できるのだろうか…」等々、大きなジレンマを感じていました。道場開設のきっかけは、現川内宗師(当時川内館長)に「岡山で同好会を始めてもよろしいでしょうか?」と相談させていただいたことでした。。来るもの拒まずの同好会だとより強い練習相手が見つかるだろうと安易に考えたからです。しかし川内宗師のご返答は「No」でした。「岡山に支部を開設して新しい修行をおこないなさい」とのことでした…。
それから紆余曲折があり5年の月日が流れた頃一つの哲学が芽生えてきました。それは、《実践会館六心》《実践会館五条訓》を基にした岡山道道訓其の一〈居場所つくり〉でした。おおよそ武道とはかけ離れたもののように感じるかもしれません、しかしそのことが私の武道の一つなのです。単純に、社会の公会堂的な役割を道場で担おうと思ったのです。空手道で武道を伝える道場を通して助け合いの精神も養い、国籍もなにも問わない老若男女の帰ってこれる場所「居場所」をつくることが現代社会において必要だと考えたからです。

ここで、川内宗師とのお話に戻ります。
先日、改めてご教授いただいたことの一つに、武道の意味がありました。要するに、「人殺しの術」である空手を何故伝えていくのか。武道が何故生まれ、武道の死生観がなぜ倫理的に発展してきたか…等々、の極意に近い哲学です。私が感じたことを含めて話すと長くなりそうなのでやめておきます。

川内宗師曰く
武という文字は、二千年前の中国の書物『春秋』(孔子著)の注釈書『左伝』に出ている「止戈為武」という四字熟語からとった言葉であり、「止」と「戈」の2字を合わせると「武」という字になる。つまり「武」という字の本当の意味は「戈」を「止」める、争いをなくすということである。
ということでした。
(ある漢和辞典では、「戈を持って、足で堂々と前進するさま」とある様ですが、時代錯誤だと思います。)

実は以前にもご教授いただいたことなのですが、それから様々な経験、体験、実践を経てお聞きすると、新しく考えさせていただくことができました。

今、この時代、利益至上主義(己の利益・収益(金を稼ぐこと)を至上のものと定義付け、それを追求する主義・思想。つまり資本主義のこと)で世界が成り立っています。それは支配するものと、支配される者を生み出すことにつながります。
考えてみてください。〈会社で賃金を貰えないのに上司の言うことに手放しで従いますか?〉従わないでしょう。しかし現代社会で生きていくにはお金が必要です。賃金を払ってくれる人に従わなければ生活できないのです。ある意味お金をたくさん持っている人が力なのです。
(インターネットの普及により、資本主義の崩壊を論じているエコノミストがたくさん現れています、興味のある方は、ご覧ください。朝倉慶http://www.funaiyukio.com/money2/
「もし」で問います。
もし、この世界からお金がなくなったら(資本主義が崩壊したら)、どうやって生きていけばいいのでしょうか?
現時点での私の見解は「助け合い」です。
現在世界は現実的に深刻な問題に直面しています。食糧不足の懸念です。
もし食料が不足しても助け合わなければどうなってしまうのでしょうか?
「奪い合い」です。結局助け合わなければ争いがおこり、支配する者と支配される者が生まれてしまうのです。

道場は流行に流される場ではありません。「水を流して苔を生やそう」ある先輩からいただいた言葉です。不易と流行を知り、現実を受け止めつつ、修行、勉強、実践を通し求道していくことこそが武道ではないでしょうか。支配、被支配の過程で争いが発生します。それは自己中心的な自我が作り出します。真の力、力量とは「戈」を「止」めることのできる力だと考えさせられました。
また、岡山道場訓其の一「居場所つくり」が間違っていないことを確信しました。

文武を兼ね備え社会に必要とされる強いリーダーを育成するべく、
「有言実践」を胸にこれからも謙虚にコツコツと活動していきたいと想います。

押忍

実践会館 岡山県支部
支部長 小坂洋史
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by renjoji | 2010-05-15 16:25 | ■からてみち


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